機関投資家には「潤沢な資金力がある」

機関投資家とは、生命保険会社、損害保険会社、信託銀行、普通銀行、信用金庫、年金基金、共済組合、農協、政府系金融機関など、大量の資金を使って株式や債券で運用を行う大口投資家のことをいいます。相場には「機関投資家に逆らうな」という格言があります。機関投資家は個人投資家に比べて圧倒的に有利な立場にあり、機関投資家の動きに逆らって反対のポジションを取っても相場で勝つことはできない、という意味です。

機関投資家が個人投資家に比べて圧倒的に有利だといわれる理由に、以下の3つが挙げられます。潤沢な資金力があるまず、機関投資家には「潤沢な資金力がある」ということです。

例えば、仮に運用資金が1億円の場合、1%の利益を上げるだけで100万円になりますが、運用資金が100万円の場合は、100%の利益を上げなければ100万円を稼ぐことができません。運用資金1億円と100万円を比べて、どちらの方が簡単かは誰が見ても明らかです。

また資金力があれば、1つの銘柄だけに集中投資することなく、複数の銘柄に分散投資することができます。複数銘柄への分散投資だけではなく、複数の投資ストラテジー(投資戦略)を使って投資するタイミングも分散すれば、収支の安定化を図ることもできます。

投資先企業の重要な情報を入手できる機関投資家には、優秀なファンドマネジャーやアナリストが多数在籍しており、彼らが時間をかけて分析した投資先企業に関する重要な情報を入手することができます。また機関投資家は、投資先企業の経営陣などに直接インタビューし、経営状況や設備投資の計画など、企業の上層部しか知り得ないような情報を得ることができます。

IR(InvestorRelations:インベスター・リレーションズ=投資家向け広報活動)による情報しか入手できない個人投資家と比べて、機関投資家はより深く、重要な情報を知ることができるのです。最新の情報端末・システムが使える機関投資家は、ブルームバーグをはじめとする最新鋭の金融情報端末を使い、政治・経済・マーケットなどに関する世界中の情報をリアルタイムで入手できます。

また、ハイ・フリークエンシー・トレーディング(HFT:高頻度取引)やアルゴリズム・トレーディング(人工知能取引)では、最新の売買情報や過去の統計的情報などの膨大なデータに基づいて、ミリ(1000分の1)秒単位で売買注文を出せるシステムを構築しています。機関投資家は、設備投資にかける費用も膨大で、家庭用の光回線を使って発注している個人投資家が、最先端の設備を構築する機関投資家に勝つことは不可能です。

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